考えすぎて行動できない原因と解決策とは?
この記事では、考えすぎて動けない方に向けて、考えすぎの原因を理解して、無理なく行動できるようになる方法を解説します。
「本当はやりたいことがあるのに、行動できない」
「頭ではわかっているのに、動けないんです・・・」
もし、こうした悩みを抱えているとしたら、この記事を読むことで、自分を責めずに安心して行動していくことができます!
そもそも、考えすぎとは?
考えすぎ:考え過ぎ憂慮・心配などを必要以上に行っている様子。または、不要な懸念を抱いているさま。杞憂。
つまり、「考える」というよりも、心配や悩んでいる状態を指しています。また、単に心配する以上に、不安を強く感じている状態と言えます。
考えすぎて動けなくなる原因は?
もし行動して失敗したとしてもそんなに問題ないと思っていたり、すぐに行動した方がいいと頭でわかっていたりするのに、動けないことがあるかもしれません。
なぜ、頭ではわかっているのに行動できないのでしょうか。
心理的な理由
完璧主義
失敗してはいけないと感じている。批判的になりやすい。自分に厳しくなりがち、自分を責めがち。ちょっとつまずくとやる気が下がる。こうした特徴を持っている人は、完璧主義の傾向があります。
ちょっとした失敗もダメと感じてしまうので、行動を先延ばしにしがちです。
自分に自信がない
自己肯定感が低いタイプです。自分に対して自信が持てないので、常に周りからどう見られているのかを気にしてしまうことも原因の一つです。失敗や成功に関わらず、そもそも行動すること自体に不安を感じます。
周りの目を気にするので、「こんなことをしたら、周りにどう思われるのだろう・・・」「自分がこんなことをしてもいいのかな…?」「変に思われるんじゃないか」と不安になって、動けなくなります。
心配性
「行動しても、うまくいかない」という前提を持っているので、チャレンジすることに不安を感じて動けなくなりがちです。「わたしは足りていない」と感じて「もっと知識やスキルを学ばないと」「ちゃんとできるようになったら行動しよう」と、やるべきことを後回しにしてしまうこともあります。
また、人によっては成功した後が怖くて、動けなくなる場合もあります。
彼氏ができても、すぐにフラレてしまうかもしれない・・・
イベントを開催して集客できても、参加者からクレームを言われるかもしれない
自動思考
聞いたことがない言葉かもしれませんが、ここまで挙げた理由の根っこにあるものです。簡単に言うと、勝手に出てくる考え方の癖のようなものです。
人は出来事や刺激に対して、一から考えて反応しているわけではありません。それぞれの人が持っている価値観や思い込みという思考のフィルター(スキーマ)を通じて、出来事を瞬時に判断しています。そのため、同じ出来事でも「よかった!」と思う人もいれば「最悪・・・」と落ち込む人もいます。
「やりたいことがある、やるべきことがあるのに行動できない」というときは、ゼロから考えているというよりも、「わたしには難しいかもしれない」「恥ずかしい思いをするかもしれない」といったフィルターを通して考えているので、ポジティブな考えよりもネガティブな考えが心の中で自動的に浮かんできて、行動を止めてしまいます。
しかも、ネガティブな考えがぐるぐると繰り返し浮かんでくるので、考えれば考えるほど怖くなってきます。
知識・環境的な理由
わかっていても動けない原因は、心理的な理由だけではありません。知識や環境なども動けない原因になります。
手段や方法がわからない
新しいことに挑戦しようとしても、その方法を知らなかったり、あいまいにしか知らなかったりすると行動できないことはよくあります。
「なんとなくやるべきことはわかっている」くらいの状態でも、面倒さや不安感で動けなくなることもあります。
環境の影響
人は環境の影響を強く受けます。なので、一人で頑張ろうとしていたり、集中できない環境やプレッシャーを感じる環境で取り組もうとしたりしていると、動けなくなることがあります。
考えすぎを抜け出すには?
考えすぎて動けない自分を責めたり、無理に気合を入れて行動させようとしても、ほとんどの場合うまくいきません。これまでを振り返ってみれば、そういう方法で失敗してきたことを思い出すのではないでしょうか。
自然と行動できるようになる適切な解決策を使っていくことが大切です。
散歩する
考えすぎて行動できないようなメンタルの場合、身体の状態を整えることで、前向きに考えられるようになります。身体の状態を整える手軽な方法の一つが、散歩です。
運動することは、身体だけでなく脳にもよい影響を与えることがわかっています。それも、長時間ハードなトレーニングをしなくても大丈夫のようです。2010年の研究分析では、気分が向上し、ストレス解消に最も効果的だったのは、1時間に及ぶような長いエクササイズではなく、5分間のエクササイズでした
と言われています。
できるなら自然の中を散歩すると、さらに高い効果が得られます。自然の中で身体を動かすことを「グリーン・エクササイズ」と呼びます。自然の中で身体を動かしはじめて、わずか5分で気持ちが前向きになったなど様々な研究によって効果が証明されています。
ぐるぐるとネガティブなことを考えすぎてしまう思考自体も軽くなるようです。
https://yuchrszk.blogspot.com/2015/07/blog-post_8.html
悩みや不安を書き出す
筆記開示(エクスプレッシブ・ライティング)と呼ばれる方法があります。感じている不安や悩みなどを、ひたすら紙に書き出します。感情や思考を書き出すことで、気持ちがスッキリし、客観的に自分の考えを眺められるようになります。
ポイントとしては、
- 誰にも見せないので、本音を包み隠さずに書く
- 「こんな嫌なことを考えている自分はダメ」と責めずに、浮かんでいる言葉を書き出す
- 誤字脱字、汚い字でオッケー
行動ステップを書き出す
やりたいことをするためにはなにをしたらいいのか、はっきりさせることで一歩踏み出せる場合もあります。作ったことのない料理でも、細かく手順が書かれたレシピがあれば作れるようなものです。あなたの行動のレシピを用意しましょう。
- やりたいことをして、なにを得たいか考えてみる
- それを得るために必要な行動のステップを細かく書き出す
- 小さな行動からはじめる
環境を変える
もし今の場所にいると集中できなかったり、気持ちが沈んでしまいやすかったりするとしたら、場所を変えてみるのも一つの手です。静かな環境に移動する。気持ちのいいカフェで作業する。
人によって集中しやすい環境は異なりますが、あなたにとってやる気が出て集中しやすい環境を見つけることで、行動できるようになるかもしれません。
考えすぎずに行動できる自分をつくる
抜け出す方法では、不安で動けないときにすぐに取り組める解決方法を紹介しました。
ここからは、考えすぎない自分をつくっていくための方法を紹介します。習慣的に取り組んでいくことで、ネガティブな感情にとらわれずに行動できるようになっていくでしょう。
自分を受け入れる(自己受容)
自己受容というのは、ありのままの自分を受け入れることです。
「自己肯定感」は積極的に「自分は価値がある」と認めていくことです。それに対して、自分を受け入れるというのは、ポジティブな部分もネガティブ部分も否定も肯定もせずに、「そういうところもあるよね」とただ受け入れている状態です。
自分を受け入れることで、自己肯定が促されていきます。
なので、まずは「わたしは考えすぎてしまうところがあるよね」とただ認識すること。それを否定することも、無理に肯定することもありません。そういう自分を認めた上で、どうしていきたいかを考えてみましょう。
マインドフルネス
マインドフルネスというのは、日本マインドフルネス学会の定義では今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること
とされています。
マインドフルネスを実現する方法としては、瞑想、特に呼吸に意識を向ける方法がもっとも知られているかと思います。呼吸瞑想を実践することで、ストレスに強くなることがわかっています。
「意志力をてきめんに高める方法があります。それは、呼吸のペースを1分間に4回から6回までに抑えること」
「この練習を定期的に行えばストレスに強くなり、意志力の保有量も増えることが研究によってわかっています」
『スタンフォードの自分を変える教室』
瞑想を実施した生徒たちのほうが社会的な行動特性が24%高く見られ、攻撃性が24%低くなっていました。認知コントロール力、感情コントロール力、プラス思考、思いやり、ストレスレベルなど、すべてにおいて優れた数値が出ていた
瞑想というと座禅のように何時間も座り続けるイメージがあるかもしれませんが、『スタンフォードの自分を変える教室』で紹介されている、呼吸のペースを1分間に4回から6回に抑えるゆっくりと呼吸する方法なら簡単に取り組めます。
自然に触れる
自然との触れ合いは、副交感神経を活性化させて、穏やかな心をつくりだし、疲れを癒やしてくれる効果があることがわかっています。
木々の多い公園や森の効果が高いのはもちろんですが、観葉植物やフェイクグリーンといったお家に気軽に置いておけるようなものにもストレスを軽減する効果があります。
やりたいことを応援してくれる人や関心のある人と出会う
応援してくれる人との出会いも、環境という意味でよい効果をもたらしてくれるでしょう。一人では不安になることも、詳しい人や応援してくれる人、同じ興味や悩みを共有できる人と出会うことによって、楽しく取り組んでいくことができるものです。
詳しい人と知り合うことができれば、悩みを相談することもできるので、より安心して動けるようになっていきます。
まとめ
考えすぎて動けないことがあっても、性格や能力に問題があるわけではありません。原因を知らなかったり、その対処方法を知らなかったりするだけです。
動けなくなったときには、
- 軽く散歩してみる
- 悩みや考えを書き出す
- 行動ステップを書き出す
といったことに取り組んでみてください!
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